2020年10月5日~10月9日のユーロドル(EUR/UDS)相場は1.1707-1.1832の間で推移しました。
値幅は約125pipsです。
週の始めに1.1716で寄り付いたあとに週間安値となる1.1707まで軟化し、そのまま下値を探る展開になるかと思いきや一目均衡表転換線に下落を阻まれ踵を返したように上昇に転じ1.18にタッチしてきました。
1.18にタッチした後は再び軟化し1.17台で上下するレンジ相場となっていましたが、10月9日(金)に1.18まで上昇し定着後、週間高値となる1.1832(9月21日以来の高値圏)まで続伸しました。
引けに掛けて高値圏で上下を繰り返していましたが、下値は堅く1.18を明確に割ることができず1.183前後で越週となっています。
ユーロドルはファンダメンタルズ的に上げ材料も下げ材料も両方ある中で、下げ圧力は限定的なものとなり最終的に上げ圧力が勝った形となります。
テクニカル的にも短期的には上昇を示唆しています。
【上げ材料】
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【下げ材料】
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もくじ
来週(10月12日~10月16日)のユーロドル(EUR/USD)相場の見通し
ユーロドル相場の来週10月12日~10月16日の見通しは、テクニカル的には一目均衡表転換線や基準線を上抜けしているため地合いの強さを示唆しており、ファンダメンタルズ的には上値を抑えるネガティブな材料を抱えているため下抜けする可能性もあり、両方のシナリオを見極める地合いとなっています。
また、ドル円(USD/JPY)相場の動きに影響される可能性も視野に入れておく必要があります。
来週の上げ材料
テクニカル的に一目均衡表転換線や基準線及びボリンジャーミッドバンドを上抜けており、また、1.183前後の高値圏で引けていることもあり底堅さを印象づける地合いのため更なる上昇が考えられます。
ファンダメンタルズ的には下げ材料もありますが、10月5日~10月9日の週のように下げ材料に対する反応は限定的なものとなる場合は、まずは目先の1.185から一目均衡表雲上限である1.187を目指す強気な展開が予想されます。
1.187を明確に突破した場合は、一旦の節目となる1.19へのチャレンジもあり得ます。
来週の下げ材料
ファンダメンタルズ的には下げ材料が多く残されています。
【来週の下げ材料】
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まずは、10月12日20時00分と10月14日17時00分に予定されているラガルドECB総裁の発言とユーロ圏のそれぞれの指標には注視が必要です。
また、イギリスとEUの通商交渉の期限が10月15日までとなっており、15日までに合意に至らず15日から16日に予定されているEU首脳会議で合意無き離脱が決定された場合はリスクオフのユーロ売りに転じる可能性が想定されます。
但し、合意に至った場合や合意に至らずとも交渉が継続されることになった場合は、リスクオンのユーロ買いとなる可能性も十分残されていますので結果が出るまでは神経質な動きになるのではないでしょうか。
最後に
来週のユーロドル相場は、テクニカル的には更なる上昇に分があるものの、ファンダメンタルズ的には下落するリスクを多く抱えている神経質な状況です。
言うなれば「テクニカル(上げ)VSファンダメンタル(下げ)」の駆け引き状態です。
ファンダメンタルズは水物ですので、特に「要人発言」と「英国とEUの通商交渉(合意無き離脱リスク)」には注視をしてトレードをしていきたいところです。