今日現在(日本時間2020年7月18日の早朝(ロンドン時間では午後))、EU(欧州連合)首脳会議が行われています。
その中で、新型コロナウイルスを巡る復興基金の行方が外国為替市場において「ユーロ」に大きな影響を及ぼすことはご周知の通りでしょう。
「ロイターの報道」によると、そのコロナ復興基金を巡る首脳会議での話し合いは難航しているようです。
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もくじ
コロナ復興基金を巡るEU首脳会談が難航?ユーロドルはどうなる?
EU連合のコロナ復興基金の行方は外国為替市場の「ユーロ」に非常に大きな影響を及ぼすと言われています。
というのも、EU連合の共通通貨が「ユーロ」だからです。
外国為替市場で言えば、
- ユーロ円
- ユーロドル
- ユーロポンド
- ユーロスイス
などに影響が出ると思われますが、私がFXでメイン通貨として取引をしている「ユーロドル」について考察していきたいと思います。
EU連合のコロナ復興基金とは
EU(欧州連合)によるコロナ復興基金とは、コロナ禍で落ち込んだ経済の立て直しのために7500億ユーロを投入することを欧州委員会が提案したものです。
欧州委員会の案では、7500億ユーロのうちの3分の2の5000億ユーロを返済義務のない補助金として支給し、残りの2500億ユーロを返済義務のある融資とするという内容です(日本時間2020年7月18日午前5時半現在、1ユーロ=122.3円台)。
単純計算しても、日本円で90兆円前後になる巨額の復興基金になります。
EU首脳会議は難航?
2020年7月18日(土)の午前5時過ぎの最新情報によると、コロナ復興基金を巡るEU首脳会議は難航しているようです。
チェコのバビシュ首相によると、
- 復興基金の規模を巡って各国が真逆の意見を主張している
- 今日中に一定の合意が得られるか様子を見守るが、合意は難しいと思う
- これまでのところ、まとまる気配が感じられず、むしろその逆の雰囲気だ
とのことのようです。
欧州委員会の案に賛成している国が、
- ドイツ
- フランス
- イタリア
- スペイン
- ポーランド
などになるようですが、財政規律を重視する
- オーストリア
- オランダ
- スウェーデン
- デンマーク
のいわゆる「倹約4カ国」は反対をしているようです。
賛否両論となり、コロナ復興基金の合意は難航している模様です。
ユーロドルはどうなる?
EU首脳会議におけるコロナ復興基金の合意が難航している状況では、外国為替市場においてユーロは値を落としてくる(下がってくる)ことが予想されますが、現状ではユーロ円を始めとしてユーロドルも底堅く推移しています。
午前5時過ぎのユーロドルは、「1.1435前後」で、最終終値が「1.1426-1.1429(当方が使用しているFX会社のレート)」と高値圏での推移となっています。
何故だかわかりませんが、とにかくユーロドルは強い印象です(リスクオンのドル売り等々の関係もあることでしょうが、下がっても不死鳥の如く上げてくるために謎に強い印象です)。
もちろん、コロナ復興基金を巡ってEU首脳会議が難航しているだけであって、合意に至らなかったわけでもなければご破算になったわけでもないので、コロナ復興基金に対する期待感がまだまだ強いものと思われます。
難航しながらも合意に至れば更に大きく値が上がる(爆上げ)でしょうし、合意に至らなかったり規模が縮小されるようなイレギュラーな結果となれば大きく値を下げる(爆下げ)こととなるでしょう。
今後のEU首脳会議の内容に注視していきたいところです。
最後に
今回は、EU首脳会議においてコロナ復興基金を巡り難航しており、今後のユーロドルはどうなるのか?ということについて記事を書きました。
EUは新型コロナによって甚大な被害が出た国々のひとつなので、復興基金の合意に至って欲しいところです。
とは言え、ユーロの売りポジション(ショートS)を持っている人は複雑な気分なのかもしれません。
どちらにしても今週の外国為替市場は先ほどクローズしましたので、良い週末をお迎え下さい。