Twitterに以下のようなツイートがありました。
#拡散希望
どうかお願いです。
補聴器をイヤホンと思わないで。自転車に補聴器を付けて乗っていたのですが、警察官に注意されたので、誤解を招かないよう説明したのですが、「イヤホンと誤解するから外せ」と。
補聴器を外せば何も聞こえず、
事故の可能性が高くなります。どうか拡散お願いします
— 高田哲章 (@tkdttak) June 24, 2019
ツイート主は生まれつき耳が悪く、補聴器を頼りに過ごされているようです。
そんなツイート主が補聴器をつけて自転車に乗っていると、警察官に補聴器をイヤホンだと間違えられて注意されたとのこと。
「イヤホンではなく補聴器」だということを説明しても、それでも「イヤホンと誤解するから外せ」と言われたようです。
難聴の人が補聴器を外せば何も聞こえずに余計に危険です。
補聴器は人が生活する上で重要な五感のうちの1つである「聴力を補う機器」です。
警察官といえども、「イヤホンと間違えるから」という理由だけで、人から聴力を奪うような行為をしてもいいのでしょうか。
もしこの出来事が本当ならば、権力の濫用となり、重大な人権侵害ではないでしょうか。
このツイートは、2019年6月25日16時30分現在で、83000件以上リツイートされています。
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もくじ
イヤホンと補聴器は違うことを理解して欲しい
ツイート主は、今回の件で「補聴器をイヤホンと思わないで」と訴えています。
難聴の人にとっては、補聴器は頼みの綱であることを考えれば当然のことです。
その補聴器を外したまま自転車に乗る行為は、最悪の場合、命の危険もあります。
補聴器は多くの地域で認められている
道路交通規則は各地域で定められていますが、その多くの地域では道路交通規則で補聴器の使用が認められています。
例えば、東京都道路交通規則では以下のようになっています。
第2章 運転者の遵守事項等
(運転者の遵守事項)
第8条 法第71条第6号の規定により、車両又は路面電車(以下「車両等」という。)の運転者が遵守しなければならない事項は、次に掲げるとおりとする。
(5) 高音でカーラジオ等を聞き、又はイヤホーン等を使用してラジオを聞く等安全な運転に必要な交通に関する音又は声が聞こえないような状態で車両等を運転しないこと。ただし、難聴者が補聴器を使用する場合又は公共目的を遂行する者が当該目的のための指令を受信する場合にイヤホーン等を使用するときは、この限りでない。
「東京都道路交通規則」より引用
但し書きでちゃんと難聴者の補聴器の使用について明文化されています。
全ての都道府県の道路交通規則は調べきれていませんが、多くの都道府県の道路交通規則では同じ文言がありました。
このツイートが、難聴者の補聴器の使用が認められていない地域での出来事であれば仕方がないですが、もし認められている地域であれば規則に違反をしているのは警察官の方です。
全国の難聴者が補聴器をつけて自転車に乗れるように
多くの地域の道路交通規則で難聴者の補聴器の使用は認められていますが、もしまだ認められていない地域があるとするならば、難聴者が補聴器を使用できずに不快な思いをしたり危険な目に遭ったりする前に、道路交通規則で認めるようにして欲しいと思います。
また、我々一般市民も含め、まずは警察官から「自分の地域の道路交通規則」について周知しておく必要があります。
難聴者自身も、道路交通規則を把握した上で、もし警察官に補聴器を外すように言われても、道路交通規則の条文を示して説明が出来れば誤解や人権侵害を防ぐことができるかもしれません。
まずは取り締まる側の警察官から「補聴器をイヤホンと思わないで」「難聴者の補聴器は自転車で使用可能だということを周知する」ということが重要ではないでしょうか。
最後に
今回は、「補聴器をイヤホンと思わないで」とツイートで訴えた難聴者に起きた出来事について記事を書きました。
何の罪もない一般市民が思いもよらぬ誤解を受けたり、理不尽な要求をされて不快になったり、命の危険に晒されるような状況にならない社会であって欲しいと願います。