「美味くて行列のできる店」なら聞いたことがありますが、世の中には「不味くても客が入るレストラン」が存在します。
そりゃ飛びぬ抜けて不味かったら客も全然入らないでしょうが、今回私が記事に書こうとしているのは不味いのレベルが「家庭料理よりもちょっと美味しくないレベル」のお店です。
「二度と行きたくない!」というレベルではなく「何だか口に合わないわ」というレベルの店について記事を書きたいと思います。
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もくじ
「まずい」の定義を具体的に
今回、私が書きたい「まずいレストラン」の「まずさの定義」を具体的に説明しておこうと思います。
冒頭で「口に合わないレベル」ということを言いましたが、もっと具体的に定義しておきます。
①炊き立てではないご飯
ごはんの香りから想像するに、恐らく炊き立てではありません。
ご飯の粒も少し膨張してしまっており、炊いてから数時間は経過しているものと思われます。
香りがあるわけでもなく、ご飯の甘さがあるわけでもなく、とりあえず「フニャっとしたご飯の触感があるだけ」という無味無臭のごはんです。
ダチョウ倶楽部に言わせるなら「辛からず、苦からず、甘からず、美味からず」という表現がピッタリです。
②食べるたびに味付けが違う
同じメニューを別の日に注文すると、前回の味付けと全く違います。
味の濃さや、味付けそのものが違うと感じる時もあります。
同じメニューでも「日々、創作料理」なのだと思い込むことで何とか自分を納得させることが出来ます。
③想像を裏切る味
特別変わったメニューを注文した時以外は、大体出てくる料理の味が想像できるかと思います。
かつ丼ならかつ丼の味がして、きつねうどんならきつねうどんの味がするはずです。
口の中も、想像した味で料理を食べ始めます。
しかし、その当たり前の味が当たり前ではなく、想像を裏切られる味付けなのです。
「私が想像していたカツ丼はこんな味じゃない!」
という思いでいっぱいになりますが
「だからと言って食べれないほどの不味さでもない!」
という状況なのです。
まずいレストランでも客が入る5つの理由
そんな「少々不味いレストラン」でも客が入るのは何故なのでしょうか。
そういう私も何度か行っています。
理由①「立地が良い」
「立地が良い」と言っても、味がまずければ客は入らないはずです。
駅前であろうと、都会の一等地であろうと「飲食店は味で勝負」して凌ぎを削りあっています。
しかし、不味くても客が入るレストランは「官公庁やビルなどの建物の中」にあります。
そうすると、昼休みになると官公庁で働く人や、官公庁を利用している人が昼食を摂るためにこのレストランへ足を運ぶのです。
すぐ近くに飲食店があれば良いのですが、休憩時間が決まっているので時間との勝負があることと、コンビニに比べると「一応出来立ての温かい食事を提供してくれる」というメリットがあり、少々不味くても客が入るのです。
理由②「ライバルが少ない」
官公庁やビル内にある食堂やレストランというだけで、一気にライバルが少なくなります。
官公庁やビルを利用している人にとって、「美味さ」を選ぶか「手軽さ」を選ぶか、ということになるわけですが、吐いてしまうほどまずくなければ「手軽さ」を選んでしまう社会人が多いという結果ではないでしょうか(私も含めてですが)。
理由③「愛想が良い」
不味くて不愛想なら「もう二度と来るか!」と思ってしまいますが、少々まずくても足を運んでしまう店は、店員の愛想が良いのです。
ニコニコと笑顔で一生懸命対応してくれたら「(不味いけど)また来ようか」という気になります。
「いつもご来店ありがとうございます!」なんて言われた日には、また機会があれば足を運んでしまいます。
味よりも「気分の良さ」とか「雰囲気の良さ」に惹かれてしまうのは、どの業界であっても経営マネジメントに取り入れていく必要があります。
理由④「おひとり様でも利用しやすい」
昼食をいつも誰かと一緒に仲良くランチを食べるという社会人はあまり多くはないでしょう。
基本的に官公庁やビルに入っているレストランなので、「おひとりさま」も歓迎ムードです。
一人でも気軽に気楽に入店できる雰囲気は、今の所「牛丼チェーン店」や「カレーチェーン店」以外ではあまりありません。
近くにそういったチェーン店が無い場合は、とても入りやすく、少々不味くても足を運んでしまいます。
理由⑤「安い」
特に官公庁などに入っているレストランは安いです。
そして、官公庁に勤務している人以外の一般の人でも利用ができます。
少々不味くても、1食ワンコイン以下であれば「また来てもいいかな」と思ってしまいます。
最後に
今回は、「少々不味いレストランでも客が入る理由」について記事を書きました。
「不味いごはんを食べるくらいなら、少々高くて場所が遠くても美味しい食事を提供してくれるレストランへ行く!」という人もいらっしゃるかもしれません。
もちろんそういう考えも否定しませんし、私も美味しいに越したことはないと思っています。
しかし、ある一定の条件さえ満たせば「少々まずくても客が入る」というメカニズムを知っておいて損はないでしょう。
「あとは味さえ美味しければ文句がないのに」ということは、きっと誰もが思っていることでしょう。